過去を振り返ってみるシリーズ episode 3「予想していなかった苦難と僕を救った母の一言」

こんにちは。

有限会社ふくもりです。

このシリーズも気がつけば3回目です。
無事、市との契約が完了しましたが、前職にお世話になったところへ挨拶回りに行くもののすぐには仕事につながりません。
17年前は、制度価格も違い、利益率もとても悪く経営の「け」の字も知らぬ僕にとって、全てにおいてゼロからのスタートでした。

独立し2年目の頃、仕事の依頼がどんどん来るようになりました。

ところが、自身の方針でもあった「何でもやります」という考えが良くも悪くも、のちのち経営に影響を及ぼしていきます。

捌けぬ仕事量になっていく一方、納期がどんどんと伸びてしまい、数ヶ月から1年を越えてしまうものが出てくるようになりました。
気づけば「仕事が回らない」状態に陥っていたのです。

もちろん資金繰りもです。

お客様や仕入れ先にも迷惑をかけてしまい、ここから塞ぎ込んでいくようになります。
そして、日々絶えない電話の嵐。

全ての電話が責められてるように感じ、一切の電話に出たくないほど心がボロボロになっていきます。

「もうダメかな…」
「どっか遠くへ行ったほうが…」
「前の会社に戻りたい…」

こんな思いが日々溢れ、知らぬ間に涙も溢れるようになってきました。
誰も相談できる人もおらず、

「いつか何とかなる、関わる人に申し訳ない」

などと思っていたものの、ある人の一言で「プツン」と何かが弾ける感覚を覚えました。

この時は恐ろしく平常心だったのを覚えています。

すべてが「もういいかな」っていう気持ちになったんです。

逃げ場を見つけるように病院に行くと、なんと「鬱」と診断され、薬も処方されました。

「これ(薬)大丈夫かな」
「何だか眠いな、ぼーっとする」

という一方で

「何とかしなくちゃ」
「いつかもう一度戻れれば」

さまざまな思いが交錯し、葛藤の日々が続きます。

親や家族など心配してくれる方々の気持ちは痛いほどわかっていましたが、
自分がしっかりしなきゃいけないのに、どうにも出来ないもどかしさ。

そのうち、母の

「あんたたちで手伝ったらいい」

という一言で状況は一変します。

姉と妻が電話対応など手伝ってくれて、1ヶ月ほど経った頃

「もう一回やってみようかな」

と思い、気づいた時には声に出していました。

この時、周囲は涙で溢れてたのは言うまでもありません。

今の時代、このような状況になった人に対し、理解してくれる人はとても多いいのではないでしょうか。

しかし、15年前は少し違ったような気がします。

もう一回やってみようと僕が動き出した頃に市の担当者が会社に視察にきました。

来社したのは、なんと大学の友人Mとその上司。

しばらく懇談し「大丈夫だね」と帰っていきました。

この時の担当が友人Mでなければ、市との契約も解除になった可能性が大きかったでしょう。

本当に感謝しています。

「もう一度チャンスをくれた」そんな瞬間でした。

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